企画の勝利

6月30日まで新国立美術館で開催中の「リビング・モダニティ 住まいの実験1920s-1970s」展が、私の中ではここ数年で一番のヒットでした。

 

「20世紀にはじまった住宅をめぐる革新的な試みを、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという、モダン・ハウスを特徴づける7つの観点から再考します。そして、特に力を入れてご紹介する傑作14邸を中心に、20世紀の住まいの実験を、写真や図面、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌やグラフィックなどを通じて多角的に検証します。」との解説が示すように、国もスタイルも異なる様々な家に、ふらりと迷い込んだかのような錯覚を覚え、「家」への想いを深め、住まいを総合的に見直そうとの気持ちで展示会を後にすることとなりました。

 

ル・コルビュジエ以外は日本で知名度が低い建築家の作品ということもあり、関係者筋でも予想外の好評とのこと。コンセプトとそれを表現するストーリー、展示方法次第でこんなにも深い世界を創り出すことができるのか!とその企画力に圧倒され、企画運営会社として、勇気をいただきました。

 

(K.K.)

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