先日、ナショナル・シアター・ライヴ2023『善き人』を鑑賞しました。
C・P・テイラーの原作の舞台化で、ナチスがヨーロッパを席巻する中で、善良で知的なドイツ人教授ジョン・ハルダーが安楽死に関する氏の論文をきっかけに、期せずしてナチス党員となり、ユダヤ人の友人とともに時代の渦に巻き込まれていくという、まさに今の世を映したようなポリティカルスリラーです。
渦中にあって流れに逆らい正しい未来を選択することがはたして自分にできるだろうか?歴史に学び、自分の心に問いかけ、冷静に状況を判断する俯瞰力、原状に甘んずることなく険しくも良心に恥じぬ選択をする勇気が今こそ求められているとの厳しい気持ちで映画館を後にしました。
(K.K.)
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