ホップの花が咲く時期

EUセンター: ドイツ ハイデルベルク (2000年開設)

日々の暮らしでちょっと気になるテーマに注目!

 

事務所のある通りは「ホップフェンガルテン」という名前で、直訳すると「ホップの庭」という意味です。

 

9月に入って角の家にホップの丸い花が咲きました。この花(毬花)がビールの原料の一つで、苦味・香り・泡に重要な役割を果たすと同時に、雑菌の繁殖を抑えることでビールの保存性を高めます。

 

ホップはつる植物で朝顔のように他の植物を支えにして6~8メートルにもなります。雄花と雌花は異株で、受粉してしまうと香りが落ちるため、雄花は抜かれてしまうそうです。

 

趣味で栽培している方も毬花と呼ばれる可愛らしい花を楽しみたいので、ガーデニングでも雄花の出番はなさそうです。多年生植物なのでホップ栽培地域では根株は10年~30年は使われます。

 

ドイツは全世界のホップ生産量の3割強を占めているとはいえ、どの地域でも見かけるわけではありません。

 

栽培地域としてはドイツでも中部から南部にかけてで、中でもバイエルン州のハラタウ地方が世界的に有名です。

 

ハラタウ地方は世界最大の栽培地域でドイツ国内生産の8割を占めています。

 

ホップは伝統的に鎮静効果・消毒効果があるハーブとされていますが、現在では99.5%がビールに使われており、ビールのために栽培されていると言っても過言ではありません。

 

多くは使いやすいペレット状に加工されますが、ドイツ国内での消費はその三分の一程度。それ以外は世界100ヵ国以上に輸出されていきます。

 

近頃流行りのクラフトビールを日本でも見かけましたが、ドイツのホップを入れた麻袋が置かれており、わざわざドイツから購入するのかと驚いたものの、日本でビール造りをするのであれば本場から輸入するのは妥当とも思えます。

 

ドイツでは家庭でアルコールを醸造することができます。ビールもその気になれば作ることができますが、スーパーマーケットで買えば、500mlで安いものだと50円程度、高くても200円となると、その手間から考えてまったく割りに合いません。

 

しかし、作る人によれば、ホップのペレットの組み合わせ、麦芽の組み合わせによってビールの色も味も異なるのが面白いのだそうです。

 

発酵食品は私も大好きでヨーグルト、納豆、麹、味噌は作っていますが、ビールについては機材も多くて二の足を踏んでいます。今年こそ挑戦してみようかな…。

 

(Y.A)

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