EUセンター: ドイツ ハイデルベルク (2000年開設)
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ヨーロッパの夏と言えばバケーションです。
2週間の連続した休暇を取る権利が法律で認められているドイツでは、初夏から初秋までは担当者不在によりビジネスに支障を来たすこともしばしば。
休むのはお互い様で仕方がないという感じでこの時期はむしろ上手く動かないことを前提に仕事をしないと大きな誤算が生じます。
2週間の夏休みでドイツ人が向かう先は南欧です。
イタリア、スペイン、ギリシャ、フランス、オーストリア、南ドイツが多く、海や湖といった水場を求めて動きます。
ところで、ドイツでは6月30日は記録的な暑さとなり多くの都市で38度を超えました。
フランスでは6月末に45度超えという観測史上最高の暑さが記録され4000校が休校となっています。
暑さだけならわざわざ南に下らず、もはやドイツにいてもいいようなものですが、長期の休みにどこかに行かないのは人生の損失とばかりにドイツ人は旅行を計画します。
夏が近づくと、「この夏はどこへ行くの?」がもはや挨拶代わりと言っていいでしょう。
一方、休暇は全国平均で年間約29日間。
祝日は州によって9日(ベルリン)から13日(バイエルン州)と異なるものの、平均して41日間の休暇を取得できることになります。
病気や怪我の場合、上司に連絡して医師が発行する就労不能証明書を提出することで有給休暇日数から差し引かれることはありません。
夏と冬にそれぞれ数週間の長期休暇を取るのはむしろ普通です。
ドイツに駐在で来ている日本人の多くが、日本の仕事場で復帰することに不安を覚えたり、言葉と食べ物が何とかなればドイツで働き続けたいと思ったりするのもわかります。
休暇が終わった途端、次の休暇のプランを立て始めるドイツ人。
日本などで話題になる「過労死」が起こる状況や価値観、生き方は現代のドイツ人にとっては中々理解しがたいものかもしれません。