EUセンター: ドイツ ハイデルベルク (2000年開設)
日々の暮らしでちょっと気になるテーマに注目!
ハイデルベルクには、地元の人に愛され1948年から営業を続けている駄菓子屋があります。
その名は「ツッカーラーデン」。ツッカーとはシュガーすなわち砂糖のことで、
ラーデンはショップのこと。直訳すると「砂糖屋」といったところでしょうか。
店内を写真に撮ることはできず、外から店内は全く見えず、
入ってみないとその面白さはわかりません。
宣伝は一切しないというのに、年末年始には開店早々大賑わいで、
老若男女を問わずひっきりなしに狭い店内に人が入っていきます。
カウンターに立っている、なんじゃもんじゃ博士のようなヘアスタイルのお爺さんは
おしゃべりをしながら駄菓子を一緒に選んで売ってくれます。
髑髏の指輪を二つはめ、白髪頭は側頭部だけがジェット機の吹き出しのように逆立ち、
首の後ろ辺りに細い三つ編みを二本垂らし、モンペのようなブカブカズボンを
履いているという一度見たら忘れられない奇妙な出で立ちですが、
ところ狭しとお菓子が一見無秩序に置かれているように見える店内の
オブジェの一つのようにしっくりと馴染んでいます。
お爺さんはおしゃべりが大好き。
しかし急いでいることを告げるとさっと話を上手く切り上げるお手並みも見事なのです。
お会計の時にはサイコロを振らせてくれて、当たるとおまけをつけてくれるのが、
まるで日本の夜店のようですが、当たらなくても話が弾むとあれもこれもと
ちょっとしたお土産をくれます。子供はもちろん、
大人にとっても忘れていた子供心をくすぐられるところで、
一度行った人は必ずまた足を運ぶという、
ハイデルベルク市民に絶大な人気を誇る名店なのです。
おしゃべりはドイツ語か英語というのがややハードルが高いところではありますが…。
実はこのお爺さんは有名人で様々な形に組み合わせたグミを注文することもでき、
遠くはベルリンの新聞にまで載っています。
ハイデルベルクに住む人なら必ず知っているこのお店、探してみてください!
(Y.A)