ロシアの民芸品といえば? マトリョーシカ!

歴史は意外と新しく、
誕生は19世紀のおわりです。

日本も明治維新後、
急激に文明開化、殖産興業、富国強兵の道を
歩んでいましたが
ロシアもこのころ、急速に産業が発展、
近代化の道を歩んでいました。

時の実業家で、鉄道王と呼ばれた
サーヴァ・マモントフ(1841年~1918年)が
芸術文化の振興を支援、
その一環で、
英国のウィリアム・モリスの美術工芸運動
(産業革命で失われた手仕事の美しさを取り戻し、生活と芸術の一致を目指す)
の影響を受け、ロシアでも民芸運動が隆盛をみました。

1870年、マモントフ夫妻は、
モスクワ北部のアブラムツェヴォに領地を求め、
民芸運動の本拠地とし、
多くの芸術家が集ったそうです。

そんな中で、
新しいロシアの民芸品の開発がすすめられ、
マトリョーシカも誕生しました。

ロシアにお土産として持ち帰られた、
日本の箱根の七福神の入れ子人形が、
ヒントとなったといわれています。
ロシア正教会の存在もあり、日本とロシアの絆は、
深いものがあったことが、このことからもわかります。

マトリョーシカの国際デビューは、
1900年のパリ万博出展。
銅賞を受賞し、
それを機に、幸福、繁栄のシンボルとして
世界各国で愛されるようになったそうです。

白木で作られた、
ふくよかな丸くて優しい形は、
ロシアそのもののイメージです。

世界中の木製人形のなかでも、
絵柄が自由に、ストーリー性をもって
展開できるユニークなもので、
飾っているだけで、
暖かく、幸せな気持ちになってきます。

 



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