EUセンター: ドイツ ハイデルベルク(2000年開設)
センターより、直の、今の情報を発信して参ります。
Nianticが任天堂との提携で開発した『Pokémon GO』は、
位置情報を使って現実の世界を舞台に、ポケモンの捕獲・交換・バトルができる
スマートフォンゲームアプリです。
欧州でもフランスを除く26か国すべての連合加盟国でその配信が決まりました。
ドイツでもすでにGoogle Playの売上ランキングで首位を獲得し、
これにより配信国全てのApple StoreとGoogle Playで首位となっています。
一方で様々な問題も指摘されています。
一つは、「ポケストップ」というポケモンを獲得できる場所を捜索するために
屋根に登ったり、立入禁止区域に入ったり、
車や自転車を運転しながら操作したりというプレイヤー自身の
危険と周囲の迷惑に関わるもの。
もう一つは、アウシュヴィッツ(南ポーランド)や
ベルリンなどかつて大量虐殺が行われたり、
それを追悼するための施設が置かれたりしているところにポケスポットがあり、
ゲームに夢中になったプレイヤーが単なる舞台としてやってくるには
不謹慎であるという不適切な設置場所に関するもの。
これに対してポケモンブランドを管理する株式会社「ポケモン」では、
抗議のあった場所にはしかるべき対応を取るとしています。
一方で、このゲームには、運動量の少ないプレイヤーを外へ連れ出し
運動させることができる、あるいはポケスポットに
30分ポケモンが湧くようになる課金アイテム「ルアーモジュール」を使って
トレーナーの誘致を図ることができるといった利点もあります。
ドイツ・デュッセルドルフのジラルデ橋近くのファーストフード店では、
トレーナーレベルに応じて商品を無料にするといったサービスを提供したり、
ポケスポット周遊観光バスの運行を計画しているそうです
今後も世界各国で配信されていく予定の超大型アプリではありますが、
一つ目の問題については、プレイヤーに節度をわきまえて利用してもらわなければ
解決できないので、ぜひ個人レベルで適切な対応をしてもらいたいものです。
(青木)